『秋祭り』
先日、わたしが暮らす村で秋のお祭りがありました。その日は朝から村全体がそわそわしているような、慌ただしい空気に包まれています。
お昼過ぎ、どこからか和太鼓の音が聞こえて来ました。どんどこどこどこ。それはとても素敵な音色で、このちいさな村のどこに、こんなにも達者に太鼓を打つことのできる人がいたのか、と、これまで知らずにいたことが、却って不思議なくらいだなぁ…と思いながら聞いていました。
その後は、おみこしが村をねり歩きます。遠くから聞こえる掛け声は幼く、おそらく子供たちが引いているのでしょう。わっしょいわっしょい。かわいらしい声が響いています。
わたしの家から、歩いてすぐの山の中に、このお祭りの中心となる神社があります。幼い頃、よくこの神社で遊びました。社の裏に続く森の中に入って、ひとり何時間も歌を唄って過ごしたこともあります。そこには、不思議な世界に通じる道があるような気がして、いつも「かみさま」を近くに感じながら、その声に耳を澄まして遊びました。なつかしい想い出です。
この秋祭りでは、その「かみさま」を囲んで、老若男女、皆で秋の実りを祝うのです。夜には“ごくまき”と言って、社から神主さんがおもちをばらまき、村人はそれを大慌てで拾う、というメインイベントもあるのでした。みんな、自分の手で作った新米のおもちに、大騒ぎ。
今も大切に受け継がれている、名もなき田舎のお祭りです。
でも、実際のところ、我が家はお寺のため、神社の行事からはいつも何となく外れていました。昔からの暗黙のルールのようです。しかも、今年はお寺の大きな行事と秋祭りが重なり、我が家は法要でてんてこまい。祭り囃子とにぎわいは遠く、境内で静かに鳴く虫の声が、わたしを少しせつなくさせました。
でも、両方に顔を出す村の檀家さんたちは、みんな、お寺と神社のかけもちで忙しいのも楽しい、といった風情。
かみさまと仏さまが、ならんで笑っている、その声が聞こえて来るような夜でした。


『ごくまき』懐かしいイベントです。
子供のころは、境内から撒かれるお餅を一心不乱に拾っていました。
時には顔面直撃!なんていうことも(笑)
やはり田舎っていいね。
都会で暮らし始めて更にその良さに気づきます。
nanapopoの曲を聴きながら、これからも田舎を懐かしみ続けます(笑)
コメント by kayo — 2005/10/13 木曜日 @ 14:55:40
お久しぶりです。龍谷大学軽音楽部の後藤です。覚えてらっしゃいますか?やなせさんの歌を聴くのは本当に何年振りでしょうか。学生時代を思い出しました。
今日、近所の神社の前を通りかかると、お祭りの用意をしていました。ずっと実家に住んでいるせいか、懐かしく感じたりはしていませんでしたが、あらためて考えてみると、太鼓を打ったりしていたのは小学生の頃で、十何年も参加しなかったですね。
音楽を続けていらっしゃったこと、そしてお元気にされていること、うれしく思います。これからも頑張ってください。
コメント by 後藤 智英 — 2005/10/13 木曜日 @ 23:52:10