『花屋にて』
わたしがラジオ番組を持っている、京都三条ラジオカフェからほど近い場所に、一軒の花屋さんがあります。店頭には、いつもかわいらしいブーケなどが置かれているため、収録の行き帰りに時折足を止めて、それらの花にうっとりすることもしばしばでした。が、実際に花を買ったことは一度もありません。花って、何らかの目的がない限り、そうそう頻繁に購入するものではないですものね。
けれども先日、ラジオ収録の帰りにその花屋さんの前を通ったとき、何だか突然花が欲しくなり、自分で自分のために、ちいさなブーケを買うことを唐突に思いつきました。
予算はこれくらいで、色はこんな感じ…。店員のかわいらしいお姉さんにお願いして、あとは店内の花を見ながら、ブーケができあがるのを待っていました。わくわく。
そこに、ひとりの若い男性が入って来ました。がっしりとして大きな体格、髪は金髪、顔は色黒で無精ひげをはやし、イマドキの若者らしい服装をしています。かわいらしいお花屋さんの雰囲気には少しそぐわないような、ちょっとコワイお兄さんに見えます(笑)。
彼は店内のガラスケースを指差し、大きな声で「このバラを1本ください」と店員さんに言いました。何やら急いでいる様子。「ラッピングはどのように…」とたずねる店員さんのことばを遮るように「そのままで」と彼は答えました。そして、短くカットされたピンク色のバラの花を素手で持ち、彼は疾風のごとく店を後にしたのです。
なんだかおもしろい光景だったな。あのイマドキ青年は、誰のためにバラを買ったのだろう。裸のバラを1本、素手で渡すなんて。見かけたこっちまでちょっと照れくさいけど、きっと好きな女の子にでもプレゼントするんだろうな。ふふ。ほんの数分の出来事から、わたしは彼のその後のドラマを想像し、思わず笑ってしまいました。
ぐるり店内をもういちど見渡すと、わたし以外にも花束のできあがりを待っているお客さんが。皆、心なしか晴れやかで、にこにこしているように見えます。
ここから、それぞれのストーリーが始まるのかもしれません。
花を買う。それもまた、ささやかな、心の小旅行。


わたしもお花が好きです。でも飾りつけは苦手(汗)
もうすぐ向日葵がきれいな季節ですね。
「冬の向日葵」のCD早くできたらいいのにな…。楽しみに待ってます♪がんばってくださいね。
コメント by さくら — 2006/6/16 金曜日 @ 17:09:11