Diary『おめでとう。』
先日、大学時代にやなせが所属していたサークル・軽音楽部の先輩(※男性)の結婚パーティに出席して来ました。
せんぱい、と言っても、学年は1つしか違わず、1浪して大学に入ったやなせとは同い年です。
「パンチ」というあだ名で呼ばれていた先輩は、ウインドシンセとアルトサックスを担当していて、インストバンドを組むことが多く、ボーカル担当だったわたしといっしょにバンドをしたことなど一度もなかったのですが、お互い文学部だったことから、同じ講義を受講するうちに、だんだん仲良くなりました。
大学卒業後は、全く違う道に進み、離れた土地で暮らしていたにもかかわらず、何かふとした時に連絡を交わし合っているうちに、結局10年もその細く長い交友は続きました。男女間の友情というものを成り立たせるのは、なかなか難しいものがある、と考えているわたしですが、パンチさんは例外だったと言えるでしょう。たいせつな友達のひとりです。
パーティ会場へ行くと、軽音楽部のなつかしい面々と約10年ぶりに会うことができました。
みんな、ぱっと見たら誰かわからないくらい変わったな、と一瞬思ったけれど、話せば19,20歳の頃にすぐ戻れるから、学友って不思議なものです。
お久しぶり~の挨拶もそこそこに、何だかんだとクダラナイ話に花を咲かせれば、そこはまるでプチ同窓会。
けれども、時はそれぞれのじんせいの上を、ちゃんと流れていて、みんな家庭を持ち、仕事を持ち、愛する人を守りながら、立派な大人になっていました。
きのうのことのように思えた学生時代は、もう二度と戻れない遠いところに。
そう思うと、ちょっとだけ、せつなかったりしてね。
そんな同窓会気分も半分のパーティは、様々なお祝いの余興があって、楽しくなごやかに進みました。
そして、パーティの最後は、新郎・パンチさんのバンド演奏。新婦への愛の曲を演奏するという趣向でした。
ステージに上がったのは、パンチさんを中心とした軽音楽部のサークル仲間の面々です。
久しぶりだからなのか、少しぎこちなさの残る、硬い音。でも、その表情には、以前とは違うおおらかさや強さが感じられました。とんがった角が取れて、どこか落ち着いていて。それぞれが何かたいせつなものを背負った姿は、キラキラと輝いて見えました。
なんだろ。ほろりと来ましたね。
大人に、
なったんだなあ。
みんな。
誰もがみんな、恋のひとつやふたつに悩んだこともある、青春時代。
でも、パンチさんが流したあの頃の涙も、いろんな痛みも、きっと,、今となりでほほ笑む奥さんに出会うための、訓練みたいなものだったんだな。
最高にしあわせそうな笑顔を見て、思った。
おめでとう。
ほんとに、おめでとう。
で。
祭りの後の静けさよ。
このたび、結婚にまつわる催しごとの列席回数15回目(もっとか?)くらいになるなあ、なんてぼんやり数えながら帰る列車の中。ふと鼻をくすぐるキンモクセイの香りに、センチメンタルになるこんな秋の日。
いつかは良いオトナの顔をして、
ちゃんと、誰かを愛します、などと宣言したりしてみたいものだ、と、
少しだけ現実を忘れて、乙女のように夢見たりするやなせでした。
オエ。


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