New Album 「遠い約束」

『尾道を歩く』

060423_1511~01.JPG 先週末ななぽぽは、名古屋と尾道に行って参りました。名古屋では、2度目になるDOXYさんでのワンマンライブを、そして初上陸となる尾道では「おのみち音楽祭」という地元のイベントに出演させていただいたのです。お越しくださったみなさま、足を止めて耳を傾けてくださった方々、そしてスタッフのみなさん…あの場所で出会った全ての方に、心からの感謝を。ありがとうありがとう。 

中でも尾道は、ななぽぽ人生で初めて訪れた土地でした。
尾道といえば、観光の名所としてファンも多い街。ライブ本番までには2時間ほどの空き時間があり、せっかくなので、わたしはラーメン屋さんでもらって来た簡単な観光マップを片手に、散策することにしました。朝から曇っていた空にも、だんだんと晴れ間が広がり、何ともたまらないお散歩日和です。 港町の尾道は、海に面して街が広がっているのですが、海のすぐそばまで山があり、街もその山の斜面にあるのでした。坂が多く、入り組んだ迷路のような町並みには古い建物が多く、なんともノスタルジックな雰囲気。
お散歩の途中には、不思議なくらいたくさんの猫と出会いました。皆、のんびりと構えてくつろいでいる様子。「こんにちは」と声をかけると、悠然とほほ笑みを返して来てくれます。
また、寺院も多く、お寺をめぐりコースなるものもあり、あちこちに道しるべがあるのでした。お寺好きのワタクシはたまらず、矢印の示すままにお参り三昧。
その上、春ということもあって、そこかしこに美しい花が咲いているのです。写真は、あるお寺に咲いていた牡丹。ため息が出るような、大輪の美しさ。景色に夢中で坂道を登っている内に息を切らせて、立ち止まったわたしがふと振り返ると、眼下には海が。うわあ。何という絶景。疲れも吹き飛びます。写メールうまく撮れなくて。お伝えできないことが残念です。 
ライブ出演のため、お散歩はうしろ髪引かれる思いで中断しましたが、尾道の街を観光するには、2時間では到底足りません。ライブに来てくださったお客さまも皆あたたかく、必ずまた訪れたい、そう感じた素敵な街でした。 
ちなみに有名な「尾道ラーメン」、和風だしを思わせるあっさりしたスープがおいしく、こちらも大満足。 

みなさんもぜひ、尾道へ。

 

『君と桜を』

060418_2015~01.JPG そこかしこで見かける桜も、早いもので八割方が散り、あたたかい春の風に緑の葉が揺れていますね。みなさん、今年はお花見されましたか? 

わたしは昨夜、大阪市にある造幣局の「桜の通り抜け」に行って来ました。造幣局の周辺は、昔から有名な桜の名所だったそうで、江戸時代に、旧藤堂藩蔵屋敷で里桜を育成していたのがその始まりのようです。明治時代に入って、造幣局が設立される際に、敷地と共にそれらの桜を受け継いだとのこと。この桜並木の特色は、品種が豊富で、他では見ることのできない里桜がたくさん植えられている点です。毎年4月の半ば頃に、造幣局構内旧淀川沿いの、全長560メートルの通路を、一般向けに1週間だけ開放しているのが「桜の通り抜け」で、明治16年から100年以上も続く、なにわの春の風物詩だそうです。 

…とまぁ、ざっとエラそうに解説いたしましたが、実はワタクシ、関西人のはしくれなのに、今年に入るまで「桜の通り抜け」という行事が存在することさえ知りませんでした。ははは…。 
と、いうわけで、今回がななぽぽ初の造幣局お花見だったというわけです。それは、たかがお花見、と侮るなかれ。驚きと感動の連続でした。 造幣局の桜は、わたしたちがイメージするふつうの桜とは違う、非常にめずらしいものばかりなのです。その数なんと約120品種!今年のイチオシ桜は“大手毬”というもの。桜の花が枝の先に集まって咲いているので、まるで毬のようにまんまるになっているんですよ!花びらの数も多く、まるでちいさなバラの花束のよう。 また、他の桜の名前も少しご紹介すると… 天の川、山越紫、妹背、御車返、雨情枝垂、夕暮、松月、瀧香、普賢象、八重曙…などなど。いかがです?これらの風流な品種名!名前を聞いているだけでも、まるで和歌のようでしょ!しょ!しょ! 
そんなたくさんの雅な桜の中で、わたしが一番惚れてしまったのは“楊貴妃”という品種のものでした。豊満なその姿から、中国の有名な美女の名が付けられたとか。広がりのある高い木と、大きくてふくよかな花を見上げていると、ただただうっとり。

ふと周りを見ると、みんな誰かと連れ立ってお花見に来ているのでした。
きゃあきゃあはしゃぐ人、しっとり眺める人…みんなが花に夢中で、その喜びを、傍らの誰かとわかち合っているようでした。人は、花一輪でこんなにもしあわせになれる。となりに君がいてくれたら、その喜びは倍になる。輪になる。空気になる。包まれる。心地良いな。
 あたたかい笑顔がたくさん咲いた、そんな春の宵に、やなせ再びうっとり。

追伸
今週末は名古屋と尾道でライブします!お近くの方はぜひぜひ!お越しくださいね。いつも心よりお待ちしております。

 

『新記録』

060327_1528~01.JPG 3月に四谷でライブをしてから、あっという間にひと月近くの時間が流れてしまいました。満開の梅の花の上に雪が降る、花冷えという不思議な光景を目にしたその数日後、辺りは突然あたたかくなって、一斉に桜の花が咲き、咲いたと思えば、春の梅雨(菜種梅雨)に打たれて早くも散り始め…。と、慌ただしく季節は移り変わってゆきますが、みなさまお元気ですか?

このところ、ダイアリーの更新が滞っていてすみません。更新ができないのは、忙しいから、という理由では決してなく、むしろ時間はたくさんあるのでした。でも、最近のやなせは、何かあと一歩の力が出ないような、そんな感じで。気がつけば4月になっていました。ゴメンナサイ。

力が出ない、とは言うものの、毎日スイッチをパチンと消して、活動を完全に停止している、というわけには行きません。生きている限りは、当然ながら呼吸をし、食べ、飲み、眠り、更には働いたり、歌ったり、遊んだり…と、何かしら行動していて、日々を暮らしていれば、かならず誰かと接し、それなりにいろんな出来事が起こります。その都度せいいっぱい泣き、怒り、笑い、悩み、考え、喜ぶわたしが、今ここに確かに存在しているのでした。命ある限り、せっかく生きていられるわたしたちなのだから。力が出ないときは、出ないなりに、適度にじっとしているしかなくて、そうしていればまた、自然と力も湧いて来て、ひょいっとがんばったり。そのくりかえし。

そういえば、阪神の金本知憲選手が、フルイニング出場の世界記録を達成されましたね。金本選手はかっこいい。ななぽぽのツボですな。たまりません。それはさておき。ははは。金本選手は、その記録についてインタビューを受けている中で「とりあえず続ける」と語っていました。とりあえず、ですよ。 “一生懸命”とか“必死で”とか“~のために”ではなく。「とりあえず」という、そのひと言は、良い意味で力が抜けた、余地のあることば。きっちりと仕事を続けて来た大人だからこそ言えるんだわ、と、わたしはじーんとしてしまいました。

そうだ、がむしゃらに生きることなどできないのだ。晴れの日もあれば、曇りの日も、雨の日もある。信じることが見えなくなって、頼りない気分になることもあるさ。力が出ないときもあるさ。でも、生かされているのだから。とりあえず、続ける。こつこつ、こつこつ。何のためでもなく。
それがわたしたち一人一人の、自分だけしか知らない、ささやかな世界新記録になってゆくのでしょう。きっと。

 

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